- 2026/09/04
スフェーンは割れやすい?取り扱いで気をつけることとお手入れの方法
スフェーンは、光が当たると石の中で虹色がちらちらと動いて見える、とても華やかな宝石です。7月の誕生石に加わったこともあり、最近は手にする方が増えてきました。
ただ、お店で「扱いに気をつけてください」と言われたり、調べてみて「割れやすい」と書かれているのを見て、心配になった方もいらっしゃると思います。
この記事は、「では、実際に何に気をつければいいのか」を知りたい方に向けたものです。
スフェーンで守っていただきたいのは、次の2つだけです。
① 超音波洗浄機・スチーム洗浄機に入れない
② ぶつけやすい場面では身につけない
この2つを外さなければ、毎日の暮らしのなかで神経質になる必要はありません。
なぜこの2つなのか、そして日常のどんな場面で気をつければよいのかを、順番にご説明します。すでに傷や欠けがある場合にどうすればよいかも、最後にまとめました。
この記事を監修する「おもいお」について
✅ GIA G.G.資格保有者が査定に関与
✅ 欠けや割れのある宝石・石が外れたジュエリーも査定できます
✅ 査定料・手数料はすべて無料
✅ 店頭・宅配・出張の3つの査定方法に対応
目次
まず押さえておきたい2つのこと

① 超音波洗浄機・スチーム洗浄機には入れない
ジュエリーのお手入れに使われる超音波洗浄機とスチーム洗浄機は、スフェーンには使わないでください。これがいちばん大切です。
超音波洗浄機は細かい振動を石全体に加え続けるため、もともと石の中にある小さな傷を広げてしまう可能性があります。スチーム洗浄機は高温の蒸気を当てるので、急な温度変化が加わります。スフェーンはどちらも苦手です。
ご自宅にお持ちでなくても、クリーニングをお店にお願いするときには、スフェーンであることを必ずお伝えください。
② ぶつけやすい場面では身につけない
スフェーンは、強くぶつけると割れたり欠けたりすることがあります。しかも、当たる角度によって、割れるときと割れないときがあります。
そのため「このくらいなら平気だった」という経験が、次も通用するとは限りません。ぶつける機会そのものを減らすほうが確実です。
スフェーンはどのくらい傷つきやすいのか
宝石の傷つきにくさは、モース硬度という尺度で表されます。数字が大きいほど傷がつきにくく、小さいほど傷がつきやすいと考えてください。
スフェーンの硬度は 5〜5.5 です。
よく知られた宝石と並べると、次のようになります。
| 宝石 | モース硬度 |
|---|---|
| ダイヤモンド | 10 |
| ルビー・サファイア | 9 |
| トパーズ | 8 |
| 水晶 | 7 |
| スフェーン | 5〜5.5 |
ダイヤモンドやルビーと比べると、ずいぶん柔らかいことがわかります。
これが意味するのは、「スフェーンより硬いものでこすると、細かい傷が入る」ということです。たとえば、ほかの宝石と一緒にケースへ入れておくと、動いたときに擦れて傷が入ることがあります。
ただし、柔らかい=価値が低い、ではありません
ここは誤解されやすいところです。
GIA(米国宝石学会)は、オパールやタンザナイトを「靭性がそれほど高くない宝石」として挙げています。それでもこれらはジュエリーとして広く親しまれています。
硬さは「どう扱えばいいか」を決めるための情報であって、価値の順位ではありません。スフェーンが柔らかいからといって、価値が低いということにはなりません。
「割れやすい」と「傷つきやすい」は、別の話です
スフェーンについて調べると、「傷つきやすい」と「割れやすい」が同じ話のように書かれていることがよくあります。この2つは原因が違います。
| 起きること | どんなときに起きるか | 主な原因 |
|---|---|---|
| 細かいすり傷がつく・つやが鈍る | 硬いものと擦れたとき | 硬さ(モース硬度5〜5.5) |
| 割れる・欠ける | ぶつけたとき・落としたとき | もろさと、割れやすい方向があること |
原因が違うので、気をつける場面も変わります。
傷のほうは、保管の仕方とお手入れの仕方で、かなり防げます。一方で割れは、一度起きてしまうと元には戻せません。そのため、この記事では割れのほうを重く見ています。
スフェーンには「割れやすい方向」があります
宝石のなかには、結晶の作りのせいで決まった向きに割れやすいものがあります。この性質を「劈開(へきかい)」と呼びます。スフェーンにはこの性質がはっきりとあり、割れやすい向きは2つあることがわかっています。
GIAも、この性質を「割れ・欠けへの弱さ」として説明しています。
大切なのは、同じ強さでぶつけても、当たる向きによって結果が変わるということです。だからこそ、「ぶつけない環境を選ぶ」という考え方が現実的になります。
日常のこんな場面に気をつけてください
ここからは、実際の暮らしの場面で見ていきます。
家事や水まわり
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| 食器を洗う | 外してから。シンクに落とすと割れる可能性があります |
| 掃除をする | 外してから。洗剤や研磨剤が付くことも避けたいところです |
| 手を洗う | 汚れが残ったままこすらないようにしてください |
外出中
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| バッグの中に直接入れる | ほかの物と擦れます。小袋やケースに入れてください |
| ドアノブ・手すり・机の角 | リングやブレスレットは、当たりやすい場所です |
| 電車のつり革・買い物袋の持ち手 | 指輪に力がかかる場面です |
ご自宅での保管
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| ほかのジュエリーと同じケースに入れる | 仕切りのあるケースか、1つずつ袋に入れてください |
| 窓辺や車の中に置く | 直射日光が当たる場所・高温になる場所は避けてください |
「退色する」という説明について
インターネット上には「スフェーンは直射日光で退色する」と書かれた記事もあります。
当店では、この点について確かな資料を確認できていません。そのため、退色するともしないとも申し上げません。
ただ、直射日光の当たる場所や高温になる場所を避けて保管することは、多くの宝石に共通する基本です。はっきりしないことについては、安全な側を選んでいただくのが確実だと考えています。
ジュエリーの種類で、向き・不向きがあります

同じスフェーンでも、どんなジュエリーに仕立てられているかで、気をつける度合いが変わります。
GIAは、割れや欠けに弱い宝石について、不意にぶつかりにくいジュエリーを選ぶとよいとしており、イヤリングやネックレスをよい選択として挙げています。
| ジュエリー | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
| ネックレス・ペンダント | 向いています | 手の動きから離れているため、ぶつかりにくい |
| イヤリング・ピアス | 向いています | 同じ理由です |
| ブローチ | 比較的向いています | 衣服の上にあるため守られやすい |
| リング | 場面を選んでください | 手はよく動くので、ぶつける機会がいちばん多い |
| ブレスレット | 場面を選んでください | 机やドアに当たりやすい位置です |
リングをお持ちの方は、外してほしいということではありません。お食事やお出かけなど、手を大きく使わない場面で楽しんでいただき、家事のときは外す、という使い分けで十分です。
GIAも、硬度の低い宝石については毎日の着用ではなく特別な機会に、という選び方を示しています。
お手入れと保管の方法
お手入れの手順
- ぬるま湯に中性洗剤を少しだけ溶かします
- 柔らかいブラシで、力を入れずに洗います
- よくすすいで、柔らかい布で水気を取ります
汚れが気になるときは、いきなり布で拭かないでください。汚れの中に硬い粒が混じっていると、その粒がやすりのように働いて、石の表面に細かい傷を残してしまうことがあります。まず水で流して落としてからお手入れしていただくと安心です。
やめておきたいこと
| やめておきたいこと | 理由 |
|---|---|
| 超音波洗浄機・スチーム洗浄機 | 振動と急な温度変化に弱いためです |
| 熱いお湯を使う | 急な温度変化は避けてください |
| 歯磨き粉・研磨剤入りのクロス | 硬い粒子が入っており、傷の原因になります |
| ほかのジュエリーとまとめて保管する | 擦れて傷が入ります |
保管の方法
- 1つずつ、仕切りのあるケースか柔らかい袋に入れる
- 直射日光の当たる場所・高温になる場所を避ける
特別な道具は必要ありません。「ほかの物と当てない」「日の当たる場所に置かない」の2つで十分です。
傷や欠けがある場合、どうすればよいか

ここまで読んで、「もう傷がついてしまっている」「欠けてしまった」と気になった方もいらっしゃるかもしれません。
そのままお持ちいただいて大丈夫です。
当店では、次のようなお品物も査定しています。
- 欠けや割れのある宝石
- 石が外れてしまったジュエリー
- ルース(石だけ)のお品物
- 鑑別書・鑑定書がないお品物
- 片方だけになったピアス・イヤリング
- 古いジュエリー・ノーブランドのジュエリー
「傷があるから見てもらえないのではないか」「こんな状態で持って行ったら恥ずかしいのではないか」と思われる必要はありません。実際にそうしたお品物をお持ちいただくことは、めずらしいことではありません。
傷があると、必ず金額が下がるのでしょうか
傷や欠けは評価の要素の1つですが、それだけで決まるわけではありません。
当店では、石だけを見るのではなく、ジュエリー全体として査定しています。
| 見ているところ |
|---|
| 宝石そのもの(色・透明度・カット・大きさ) |
| 状態(傷・欠け・摩耗) |
| 台座や枠に使われている貴金属 |
| 作り・デザイン |
| ブランド |
| 鑑別書の内容(お持ちの場合) |
| 今の需要 |
スフェーンの場合、その石の魅力である虹色の輝きに関わる位置の傷か、そうでないかで、意味が変わってきます。同じ「傷あり」でも、輝き方がほとんど変わっていないこともあります。
ですので、実際に見せていただかないと判断できません。逆に言えば、ご自身で「これはもうだめだろう」と決めてしまう必要はない、ということです。
手元の石がスフェーンかどうか自信がない、という場合も大丈夫です。そのままの状態でお持ちいただけます。見た目が似た宝石はいくつもあり、見た目だけで石の種類を決めつけることはできません。
まとめ
スフェーンで気をつけていただきたいことは、次のとおりです。
| 気をつけること | |
|---|---|
| いちばん大事 | 超音波洗浄機・スチーム洗浄機に入れない |
| 同じくらい大事 | ぶつけやすい場面では身につけない |
| 傷を防ぐ | ほかのジュエリーと分けて保管する。汚れは拭く前に流す |
| 保管 | 直射日光の当たる場所・高温になる場所を避ける |
| お手入れ | ぬるま湯・中性洗剤・柔らかいブラシ |
難しく考えなくて大丈夫です。洗浄機に入れない。ぶつけない。この2つを覚えていただければ、あとは自然と守れる範囲です。
そして、すでに傷や欠けがある場合も、そのままご相談いただけます。
今どのくらいの評価になるのか、気になったときに聞いていただくだけでも構いません。
おもいおでは、査定料・キャンセル料をいただいておりません。査定は原則としてお客様の目の前で行い、何を見てその金額になったのかをその場でご説明します。査定の途中でも、気になったことはお気軽におたずねください。
- 査定料・キャンセル料は無料です
- 店頭・宅配・出張・LINE査定からお選びいただけます
- 売るかどうか決めていない状態でのご相談も歓迎しています


