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【鑑定士監修】ダイヤモンドの価格相場の推移とは?上昇する理由と今後の動向

資産性が非常に高く、高額買取が期待できるダイヤモンドは、長期的に上昇トレンドの最中にあります。過去50年で10倍以上の値上がりを記録しているというデータもあり、昨今の円安傾向やコロナ禍の収束によって、さらに相場が高騰する傾向にあります。そのため所有されているダイヤモンドをいつ売るべきなのか、タイミングに迷ってしまう方も多いでしょう。

そこで本記事では、ダイヤモンドの価格相場の推移をご紹介しながら、今後の動向や最適な売却タイミングについて解説します。ダイヤモンドの価値を決める要素・指標についても取り扱っているので、ぜひお手元にダイヤモンドを用意しながらご覧ください。

なお、本記事を監修する一流鑑定士、高源雅洋が代表を務める「買取専門店おもいお」では、銀座本店での店頭買取のほか、全国対応の出張買取・宅配買取を承っています。納得のいく査定金額で大切な資産を売却したい方は、ぜひ電話・メール・LINEの無料相談をご活用ください。

ダイヤモンドとは?

ダイヤモンドの起源は非常に古く、一説には紀元前4世紀頃にインドで発見されたことがはじまりとされ、当時から貴重な宝石として取引されていたといいます。ダイヤモンドの価値が注目されるようになったのは、15世紀に発明された研磨法により、文字通り美しさに磨きがかかったことがきっかけです。

18世紀以降の近代に入り、ブラジルや南アフリカなどの国々でダイヤモンドの産出が活発になったことで、現在まで続くダイヤモンド市場が形作られてきました。現在ではロシア・ボツワナ・コンゴがダイヤモンドの三大生産国として知られており、カナダ・オーストラリア・中国などでも採掘が行われています。

一般にダイヤモンドは、ジュエリー・アクセサリーとして加工されて使用されるのが一般的ですが、金やプラチナと同様に希少性が高い宝石であることから、投資商品として扱われるケースも増加しています。後述する「4C」の評価が高くグレードが高いダイヤモンドであれば、100万円以上の買取価格が付くことも珍しくありません。

ダイヤモンドの価値を決める4C

ダイヤモンドの価値を決める評価ポイントは、一般に「4C」と呼ばれています。つまり、4つのCによって価値が決まることを意味しており、具体的な評価項目は以下の通りです。

  • Carat(カラット)
  • Color(カラー)
  • Clarity(クラリティ)
  • Cut(カット)

ここではダイヤモンドの価値を決める4Cについて、それぞれの項目を詳しく解説していきます。

Carat(カラット)

Carat(カラット)は、ダイヤモンドの重さのことを指します。1カラットは0.2gの重さで、1gのダイヤモンドは5カラットとして扱われます。重ければ重いほどダイヤモンドの価値は高く評価されます。

Color(カラー)

Color(カラー)は、ダイヤモンドの色についての評価項目です。ダイヤモンドといえば無色透明をイメージする方も多いですが、実際には23段階でカラーランクが評価されています。最も評価が高いのは「D」、次いでアルファベット順に「E」「F」と続き、「Z」が最も評価が低くなっています。

ダイヤモンドの色を左右するのは、不純物として含まれる窒素の割合で、不純物が多く含まれるほど黄色っぽい色に変化します。不純物が少なく、無色透明に近いほど高い価値を持ったダイヤモンドとして評価されます。

Clarity(クラリティ)

Clarity(クラリティ)とは、ダイヤモンドの透明度を意味する評価項目です。10倍ルーペで鑑定を行い、ダイヤモンドに不純物や傷が少ないほど高く評価されています。こちらは11段階で評価され、価値が高い順に以下のように評価されます。

  • 「FL(フローレス)」
  • 「IF(インターナリーフローレス)」
  • 「VVS1.2(ベリーベリースライトリーインクルーデッド)」
  • 「VS1.2(ベリースライトリーインクルーデッド)」
  • 「SI1.2(スライトリーインクルーデッド)」
  • 「I1.2.3(インクルーデッド)」

フローレス(FlawLess)は「完璧な」を意味する英単語で、インクルーデッド(Included)は「含まれる」を意味することを覚えておくと、イメージしやすくなるでしょう。

Cut(カット)

Cut(カット)は、ダイヤモンドの研磨技術に対する評価項目です。4Cの中で唯一、人の手による技術で評価が決まる項目となっています。カットの評価項目には、プロポーション(形)、フィニッシュ(仕上げ)、ポリッシュ(研磨)の3種類があり、評価が高い順に以下の5段階で評価されます。

  • 「EX(エクセレント)」
  • 「VG(ベリーグッド)」
  • 「G(グッド)」
  • 「F(フェアー)」
  • 「P(プアー)」

3つの項目でエクセレント評価を獲得すると、「3EX(トリプルエクセレント)」「H&C(ハート&キューピット)」などの評価が加わることもあります。

4C以外に3つの評価ポイントも

ダイヤモンドの価値を決める要素として、一般的に知られているのは前述の「4C」ですが、実際の鑑定ではこれ以外の評価ポイントも加わります。具体的には、以下の3つの評価ポイントが挙げられます。

  • 「Fluorescence(フローレッセンス:蛍光性)」
  • 「Shape(シェイプ:形状)」
  • 「Fancy Color Diamond(ファンシーカラーダイヤモンド)」

ダイヤモンドのフローレッセンスは「蛍光性」を意味しており、紫外線をどれだけ吸収して発光するかの指標です。紫外線を吸収し蛍光性が高くなるほどダイヤモンドは白く濁って見えるため、蛍光性が低いものが評価が高くなります。

ダイヤモンドのシェイプは「形状」のことで、どのようにカットされた形なのかを意味します。最も価値が高まるのは、一般的なダイヤモンドの形として知られる「ラウンドブリリアントカット」で、最もダイヤモンドが輝くように58個の面で作られています。

ファンシーカラーダイヤモンドは、通常の色とは大きく異なる、着色されたダイヤモンドのことをいいます。ブルーやレッド、ピンク、イエローなどのさまざまな種類があり、色の濃さや純度によっては、無色透明なダイヤモンドよりも高く評価されることもあります。

ダイヤモンドの価格相場を決める3つの指標

ここまでダイヤモンド自体の価値を決める4Cと3つの評価ポイントについて解説してきましたが、同じ価値を持ったダイヤモンドでも、相場の動きによって価格が変動することも多くあります。ダイヤモンドの相場を左右する指標としては、以下の3つが挙げられます。

  • デビアス社の動向
  • 為替相場・社会情勢
  • 需要と供給のバランス

それぞれ順番にご紹介しましょう。

デビアス社の動向

デビアス社とは、ダイヤモンド業界の流通に深く関わっている企業で、イギリスのロンドンに本社を置くダイヤモンドの採掘・加工・卸会社です。

ダイヤモンド業界では、このデビアス社がダイヤモンドの流通量を調整していることが知られており、デビアス社の動向によって価格相場に変動が生まれます。このデビアス社の影響力により、ダイヤモンドが供給過多となり大幅な値崩れが起きないように維持されています。

為替相場・社会情勢

国内でダイヤモンドを採掘できない日本では、ダイヤモンドの取引は原則として外貨を使用します。そのためダイヤモンドの価格は、為替相場の影響を大きく受けやすく、円安であればダイヤモンドの輸入は高額に、円高であればダイヤモンドの輸入は低額に推移する傾向があります。

ほかにもダイヤモンドの採掘に関わるような社会情勢の下では、ダイヤモンドの価格相場が大きく変動することもあります。たとえばコロナ禍もその一つで、感染症対策のためにダイヤモンドの採掘が困難にな供給量が大きく減少したり、経済への不安により買い控えが進み価格が急落したりする出来事も発生しました。

需要と供給のバランス

ダイヤモンドもほかの金融資産や製品・サービスと同様に、需要と供給のバランスによって価格相場が決まります。このバランスを調節する役目をデビアス社が担っていることから、ダイヤモンドの暴騰や暴落は起こりにくい傾向にありますが、コロナ禍のような出来事により大きく相場が変動するケースもある点に注意しましょう。

1960年以降のダイヤモンド相場の推移

続いて、AJEDIAM社が公開する上記データをもとに、1960年以降のダイヤモンド相場推移についてご紹介します。こちらは4C評価で最高級の1カラットダイヤモンドの価格を、米ドルベースで59年分の変化をまとめたグラフです。

1960年〜2019年の間で毎年約14%ずつ上昇

AJEDIAM社のグラフによれば、1960年から2019年までの間で、毎年14.47%ずつのペースでダイヤモンドの価格が上昇していることが示されています。グラフの中の指標では、1960年の2,700ドルから2019年の28,400ドルへと、10倍以上の価値に推移していることがわかります。

1ドル140円で計算すると、約38万円(2,700ドル)から約398万円(28,400ドル)へと高騰しているイメージです。

2000年代は好調に推移

特に2000年代以降は、ダイヤモンドの価格相場が大幅な右肩上がりに推移してきました。2009年のリーマンショックや、2011年の欧州での債務危機などを経てもなお、好調に価格が上昇しています。

2020年以降はコロナ禍の影響を大きく受ける

2020年以降のコロナ禍では、感染症拡大の影響を大きく受け、鉱山の閉鎖や需要減少など、ダイヤモンド業界は厳しい状況に置かれていました。しかし2020年の後半には回復の兆しを見せ、2021年には価格相場は上昇、2022年のウクライナ侵攻や歴史的な円安・ドル高水準となったことで高騰が続いています。

今後のダイヤモンド相場の推移はどうなる?

最後に、今後のダイヤモンド価格相場の推移について予測を立て、ダイヤモンドの理想の取引タイミングについてご紹介したいと思います。

円安傾向が続きダイヤモンド相場は上昇

国内のダイヤモンド市場では、2022年の春頃から始まった円安傾向により、ダイヤモンドの相場は上昇を続けています。産出国ではない日本では、ダイヤモンドの取引は外貨を使用することから、円安の影響を大きく受けやすい点は前述した通りです。

今後も円安傾向が続き、海外から輸入するダイヤモンドが高額となれば、国内で流通するダイヤモンドの価格も上昇することでしょう。それに伴い、ダイヤモンドの買取価格も上昇していくことが予想されます。

コロナ禍の収束により需要増へ

2023年以降はコロナ禍が収束の兆しを見せており、コロナ以前の社会へと戻りつつあります。その中でダイヤモンドをはじめとする宝石類の需要が高まっています。日本経済が復調し、高級品の購買意欲が高まることで、ダイヤモンドの需要が高まっていくことも予想できます。

売却は様子見、購入は早期決断がおすすめ

以上のような状況を踏まえれば、今後もダイヤモンドの価格相場は堅調に推移していくと予想されます。そのためより高額でダイヤモンドを売りたい場合には様子見、安くダイヤモンドを購入したい場合には早期決断することが良いともいえます。

しかし今後の動向を100%正確に予測することはできないため、明日にはダイヤモンドの価格が暴落しているという可能性もゼロではありません。使わなくなったダイヤモンドを売却するのであれば、もちろん高額買取を目指すのも大切ですが、売るタイミングを見計らっているうちに傷がついたり、付属品を紛失してしまったりしては本末転倒です。

そのため私たち「おもいお」では、『使わなくなった時に売る』ことを推奨しております。今すぐ売却するとはいかないまでも、一度鑑定士による鑑定を受け、お手元のダイヤモンドの価値をチェックしてみてはいかがでしょうか?

ダイヤモンドの高価買取なら「おもいお」へご相談を

ダイヤモンドの高価買取を目指している方は、私たち「おもいお」へぜひご相談ください。「おもいお」では、3万件以上のご依頼対応件数を持つ豊富な実績をもとに、ダイヤモンドをはじめとする宝石類・ブランドジュエリー・時計などの高価買取を実施しています。

買取方法には、店頭買取・出張買取・宅配買取の3つに対応しており、いずれの場合もお客様負担は0円なので、安心して査定を受けていただけます。中でもLINEを使った簡単査定では、ダイヤモンドの写真と状態、付属品などをお送りいただくだけで、簡単に一流鑑定士の査定を受けることができます。

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まとめ

ダイヤモンドの価格相場の推移は、1960年以降、堅実に上昇を続けています。コロナ禍の2020年以降も安定した上昇を続けており、円安やコロナ禍の収束などを考慮すれば、今後も価格相場は上昇していくと予測できます。

しかしダイヤモンドを買取に出す場合には、『使わなくなったタイミングで売る』のが最も理想的なタイミングです。高価買取のために売却のタイミングを見極めることも大切ですが、まずはお手持ちのダイヤモンドの価値を調べるためにも、一流鑑定士による鑑定を受けることをおすすめします。