- 2026/09/22
ヴァン クリーフ&アーペルの673個のダイヤモンドネックレスが盗難|ジュエリーの価値を読み解く4つの手がかり
ご自宅に、譲り受けたまま眠っているジュエリーはありませんか。箱も鑑定書も見当たらず、いつ誰が買ったものかも分からない。そんな状態のまま、引き出しの奥にしまわれていることは珍しくありません。
2026年8月、ウィーンの博物館で、ダイヤモンドを673個使ったネックレスが盗まれました。約370万ユーロ相当と報じられたこのネックレスですが、その金額は石の重さだけで決まったものではありません。
この記事では、事件の内容から、ジュエリーの価値を読み解く4つの手がかりまで、まとめてご紹介します。ご自宅のジュエリーを見直すきっかけにもなりますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
開館中の博物館から、ダイヤモンド673個のネックレスが持ち去られた

2026年8月27日の午後2時ごろ、オーストリア・ウィーンの応用美術博物館(MAK)で、展示中のダイヤモンドネックレスが盗まれました。2人組の男が入場券を買って館内に入り、ハンマーで展示ケースを壊して逃走したとされます。けが人はいませんでした。
ウィーン警察は翌28日、2人がマスクなどを着用しておらず、監視カメラに姿が鮮明に写っていたと発表しています。現地では、犯人は狙う品をあらかじめ決めていたとみられる、とも報じられています。
盗まれたのは、1939年にパリの宝飾店ヴァン クリーフ&アーペルが制作したプラチナのネックレスです。ダイヤモンドは673個、総重量は200カラット超。中央に約6カラットのラウンドダイヤモンドを置き、そのまわりを大小のラウンドとバゲットカットが囲む造りです。
このネックレスは、エジプトのナズリ王妃が、娘であるファウズィーヤ王女の結婚に際して注文したものでした。ファウズィーヤ王女は、のちにイラン国王となるモハンマド・レザー・パフラヴィー(日本ではパーレビ国王と呼ばれた人物)と結婚しています。
現場は、会期2026年6月10日〜9月27日の展覧会「Glanzstücke(グランツシュテュッケ)」の会場でした。ヴァン クリーフ&アーペルの作品とMAKの所蔵品を合わせて、約500点が並ぶ企画です。
オーストリア連邦刑事局で文化財の捜査を担当する責任者は、2003年に金の塩入れが盗まれたサリエラ事件以来の規模だとしています。
ご自宅のジュエリーの価値も、重さだけでは決まりません

ここで気になるのが、約370万ユーロという金額の中身です。
石の重さは、量れば分かります。ただ、量って出てくるのは673個・200カラット超という事実までです。そこから先の金額は、はかりの上には現れません。
このネックレスについて過去に実際に付いた金額を確認できるのは、制作された背景や、過去の競売記録をたどれるからです。1939年に誰のために作られたかが分かっていて、1975年と2015年にサザビーズで競売にかけられた記録も残っています。2015年の落札額は約430万ドルでした。なお、ウィーン警察は今回の盗難品の価格を公表していません。報じられている約370万ユーロという金額は、この2015年の落札額をもとに紹介されたものです。
ジュエリーの価値を読み解く手がかりは、大きく次の4つに分けられます。
- 石と貴金属そのもの
- 作り手と年代
- 来歴
- 取引の記録
1と2は、現物から確かめられることが多い部分です。石と貴金属は量れば分かりますし、作り手や年代も、刻印や石の留め方から見当がつくことがあります。一方、3と4は、箱や保証書、購入時の書類が残っていて初めてたどれます。
同じことは、ご自宅のジュエリーにも当てはまります。譲り受けたまま、箱も鑑定書も見当たらないという状態は珍しくありません。石の大きさには目が向いても、そのジュエリーの来歴や購入時の情報を裏づける書類が残っているかは、つい見落とされがちです。
だからこそ、手元のジュエリーについて「今どう見られるのか」を一度確かめてみる意味があります。
おもいおが大切にしている3つのこと

年月を経たジュエリーをお預かりするうえで、おもいおが大切にしている点を3つご紹介します。
1. 資格を持つ担当者による査定
おもいおには、GIA(Gemological Institute of America)のGraduate Gemologist(G.G.)ディプロマ取得者が在籍しています。
ダイヤモンドの品質はもちろん、留め方や彫りの細かさといった作りの特徴からも、作られた年代の見当をつけていきます。鑑定書が手元になくても、現物から読み取れることはあります。
2. 海外の需要も踏まえた評価
おもいおは、アジアや欧米にも販路を持っています。国内だけでは評価が難しい持ち物も、海外での需要を踏まえてお値段をお出しできる場合があります。
アンティークジュエリーやヴィンテージジュエリーは、国内で流通する数が限られます。海外にも目を向けることで、評価につながることがあります。
3. 来歴や記録の読み取り
今回のネックレスのように、誰のために作られ、どこで取引されてきたかという情報は、ジュエリーの価値を読み解く手がかりになります。
おもいおでは、箱や保証書、購入時の書類、家族から聞いている話などもあわせてうかがっています。書類がそろっていない場合でも、分かる範囲でお聞かせいただければ大丈夫です。
ご自宅ですぐにできる3つのこと

お手元のジュエリーについて、査定に出す前にできることをまとめました。
- 箱や保証書、購入時の書類を探してみる
- 無理に磨かない
- 家族に聞ける範囲で来歴をたどってみる
まず、引き出しやクローゼットに、購入時の箱や保証書、鑑定書が残っていないか探してみてください。ジュエリー本体と別の場所にしまわれていることもあります。次に、汚れが気になっても、無理に磨くことは避けてください。柔らかい布で軽く拭く程度にとどめるのが安心です。研磨剤や薬品を使うと、かえって表面を傷めてしまうことがあります。そして、誰からいつ譲り受けたものかを、家族に聞ける範囲でたどってみてください。「祖母が結婚したときのもの」といった話も、立派な手がかりになります。
ただし、いずれも無理のない範囲で構いません。何も分からないままお持ちいただいても差し支えありません。
まとめ|分からないままで、大丈夫です

ウィーンで盗まれたネックレスに金額が付いているのは、石の数だけでなく、誰のために作られ、どう取引されてきたかという記録が残っているからでした。
ご自宅のジュエリーでは、その部分が分からなくなっていることがよくあります。「鑑定書をなくしてしまった」「もらったものだから、いつのものか分からない」というご相談も多くいただきます。
おもいおでは、店頭(銀座本店・築地店)のほか、宅配買取・出張買取でも査定を承っています。査定料、宅配送料、キャンセル料はいただいておりません。LINE査定では、お写真をもとに概算をご案内しています。正式な査定額は、現物を確認したうえでお伝えします。
売るかどうかはその後で構いません。まずは今の価値を確かめてみませんか。




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