- 2025/07/31
【GIA鑑定士監修】ルビーの価値はどう決まる?「非加熱」「ピジョンブラッド」など高価買取の条件をプロが解説
「宝石の女王」と称され、燃えるような赤色が人々を魅了するルビー。カラーストーンの中でも特に人気が高く、良質なものの価値は年々高騰しています。
ですが、ルビーの価値は「ただ赤い」だけでは判断できません。
産地や色の違い、そして施された「処理」の種類によって、見た目が似ていても価値は10倍以上の差がつくことも。
「このルビー、そんなに価値があると思わなかった…」
──そんな驚きの声を、私たちは何度も見てきました。
この記事では、買取専門店「おもいお」に在籍するGIA(米国宝石学会)認定鑑定士が、ルビーの価値が決まる仕組みから、あなたのルビーが「本当に価値のあるルビー」かどうかを見極めるポイントまで、プロの視点で徹底解説します。
目次
【最重要】まず知るべきルビーの「処理」の世界

ルビーの価値を語る上で、最も重要で価格に直結するのが「処理の有無」とその「種類」です。
価値が数倍に跳ね上がる「非加熱(ノーヒート)」
採掘されたままの状態で、人の手が一切加えられていないルビーを「非加熱」または「ノーヒート」と呼びます。 天然のままで美しいルビーは極めて少なく、その希少性から、同じ品質の加熱ルビーと比べて数倍、時には10倍以上の価格で取引されることもあります。
一般的な品質改善「加熱処理」
市場に流通するルビーの9割以上は、美しさを引き出すための「加熱処理」が施されています。これはルビーの価値評価において一般的に認められている処理で、色の改善や透明度の向上を目的とします。 加熱処理によって価値が大きく下がることはありませんが、「非加熱」のようなプレミア価値はつきません。
【要注意】価値が著しく低い「含浸処理(がんしんしょり)」
購入・売却の際に最も注意が必要なのがこの処理です。 ひび割れの多い低品質なルビーの亀裂に、鉛ガラスなどの物質を充填して傷や凹みを目立たなく見せる処理を「含浸処理」と言います。
見た目は綺麗に見えますが、これは宝石としての価値を著しく損なう処理です。 鑑別書には「含浸処理」や「鉛ガラス含浸」と記載され、買取価格は数千円程度、もしくは値段がつかないケースがほとんどです。安価で販売されているルビーの多くに、この処理が施されています。
ルビーの価値を決める5つの要素
処理について理解した上で、次にルビーの品質を決める5つの要素を見ていきましょう。
1. カラー(Color)- 最高色「ピジョン・ブラッド」の秘密
ルビーの価値の8割は色で決まると言われるほど、カラーは重要な要素です。
- 最高の色「ピジョン・ブラッド」: 「鳩の血」を意味する、深く、純粋で、鮮やかな赤色を指します。 強い蛍光性を持ち、石の中から発光するような力強い輝きが特徴です。ミャンマー産ルビーの最高色として知られますが、近年では産地を問わず色の基準で評価されることもあります。
- 価値が下がる色: 紫色やオレンジ色が強かったり、色が濃すぎて黒っぽく見えたりするものは評価が下がります。
2. 産地(Origin)- ミャンマー産はなぜ別格なのか
産地は、ルビーの色や特徴、そしてブランド価値を決定づける要素です。
- ミャンマー(ビルマ)産: まさに「ルビーの王様」。特に「モゴック」地方で採れるルビーは、クロムの含有率が高く、紫外線で強く発光する(蛍光性)ため、燃えるような赤い輝きを放ちます。 歴史的にも価値が認められており、別格の評価を受けます。
- モザンビーク産: 2000年代以降に発見され、現在市場の主流となっている産地です。 加熱処理を必要としない美しい原石も多く、ミャンマー産に匹敵する品質のものも見つかります。
- タイ産: 鉄分を多く含むため、やや黒みがかった落ち着いた赤色が特徴です。蛍光性は弱いです。
- その他: スリランカ産(ピンク色が強い)などもありますが、価値としては上記の産地が中心となります。
3. クラリティ(Clarity)- 天然の証インクルージョン
ルビーはインクルージョン(内包物)が多い宝石です。 そのため、完全にクリーンなものは稀で、肉眼で見て美観を損なうインクルージョンが少ないほど高く評価されます。
一方で、ルチルシルクと呼ばれる針状のインクルージョンは、非加熱の証拠となったり、光を柔らかく反射させて美しさを増す効果を持つこともあります。
4. カラット(Carat)- 「1ctの壁」と希少性
ルビーは大きな結晶が育ちにくい鉱物です。そのため、サイズが大きくなるほど価値は飛躍的に上昇します。 特に
1ct、3ct、5ctといった節目で価格が大きく跳ね上がり、高品質なものであれば、1ctを超えるサイズは非常に希少価値が高くなります。
5. カット(Cut)- 輝きを引き出す職人技
ルビーの魅力を最大限に引き出すのがカットの技術です。左右対称でバランスが良く、石の奥から力強い輝きが返ってくるものが良いカットとされます。
オーバル(小判型)のミックスカットが最も一般的で、買取市場でも評価されやすい傾向があります。
GIA鑑定士が教える!鑑別書で見るべき3つのポイント

ルビーの価値を正確に証明するのが鑑別書です。査定の際は、以下の3点に注目します。
- 信頼できる鑑別機関か? 国際的に評価されるGIA、GRS、AIGSなどの鑑別書は信頼性が非常に高いです。
- 「Treatment(処理)」の項目 「非加熱(No indication of heating)」、「加熱(Heated)」、そして「鉛ガラス含浸(Lead-Glass Filled)」など、どのような処理が施されているかが記載されています。
- 「Origin(産地)」の項目 産地が「Myanmar (Burma)」などと記載されていれば、大きな付加価値となります
ルビー買取 完全ガイドQ&A
Q. 鑑別書がないと売れませんか?
A. いいえ、鑑別書がなくても買取は可能です。
ただし、非加熱やミャンマー産といった付加価値を証明するためには鑑別書があると、より正確かつ高額査定に繋がります。
※まずは「相談だけ」でも構いません。専門家が一緒に確認いたします。
Q. 高く売るために、先に産地証明を取った方がいいですか?
A. あまりお勧めしません。鑑別費用も発生しますし、ジュエリーから石を外すリスクもあります。
まずは、**今のままでご相談ください。**「取るべき価値があるかどうか」から丁寧にお伝えいたします。
Q. 合成ルビーは買い取ってもらえますか?
A. 残念ながら、合成ルビーそのものに価値はほとんどありません。
ただし、**リングやネックレスに使われている「金」や「プラチナ」部分には価値があります。**
「これはダメかな」と思っても、まずは一度ご相談ください。
Q. 傷があったり、古いデザインでも大丈夫?
A. はい、問題ありません。
多少の傷やデザインの古さは、**ルビーそのものの価値を大きく下げるものではありません。**
むしろ「昔、海外旅行で買った」というルビーが、驚くような評価額になることもあります。
まとめ:信頼できるお店で、ルビーの真の価値を見つけてください

ルビーの価値は、「処理の種類」「色」「産地」「品質」「大きさ」など、複雑な要素が絡み合って決まります。
**特に、含浸処理と非加熱では、見た目が似ていても価値は天と地ほどの差。**
だからこそ、「なんとなく」で売るのは、とてももったいないのです。
「大切な宝石だからこそ、信頼できる専門家に見てほしい」
その気持ちを、私たちは大切にします。
<h2>ルビーの買取に迷ったら「おもいお」へ</h2>
「これ、売ってもいいのかな…」
「価値があるなら、ちゃんと見てほしい」
そんな想いが少しでもあるなら、**今すぐ決めなくても構いません。**
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