- 2026/03/25
翡翠の偽物の見分け方|本物との違いを鑑定士が解説【2026年版】
【2026年6月最新版】
最終更新日:2026年6月1日
※本記事は、2026年6月現在の翡翠市場と最新の鑑定技術に基づき、
おもいお鑑定士が内容を最新の状態にアップデートしています。
翡翠の偽物の見分け方を知りたい方は、年々増えています。 古くから「魔法の石」「長寿の石」として東洋で珍重されてきた翡翠は、日本でも国石に選定されるほど親しみ深い宝石です。一方で、ダイヤモンドやルビー以上に、本物か偽物かの見極めが難しい宝石でもあります。
遺品整理や生前整理、古いジュエリーボックスの片付けで出てきた翡翠について、次のような不安や悩みを抱える方は少なくありません。
「緑色がきれいだけれど、これって本物?」
「価値ある宝石なら売りたいけれど、偽物だったら恥ずかしい」
この記事では、年間数多くの翡翠を査定するおもいおのGIA-GG鑑定士が、翡翠の偽物の見分け方を「自宅でできる4つのチェック」「ジェダイトとネフライトの違い」「『ヒスイ』の名がつく模造品5種」の3軸でお伝えします。1円でも高く売るためのコツまで網羅しますので、ぜひ参考にしてください。
3行でわかる結論
・翡翠の偽物の見分け方は、自宅では比重・光沢・温度・透過光の4ステップで推測できます
・本翡翠(ジェダイト)と価値が下がるネフライト・B貨・模造品5種(マレーシアジェイド等)の区別が必要
・近年のB貨はプロでも肉眼判別が難しいため、最終確認はGIA鑑定士の機材検査が確実です
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目次
翡翠の「本物」とは何か?ジェダイトとネフライトの決定的な違い

翡翠の偽物の見分け方を理解するためには、まず翡翠には2つの種類があるという事実を知る必要があります。ひと口に「翡翠」と言っても、実は大きく分けて2つの種類が存在します。
| 項目 | ジェダイト(硬玉) | ネフライト(軟玉) |
|---|---|---|
| 宝石としての価値 | 非常に高い | 比較的安価 |
| 主な産地 | ミャンマー 日本(糸魚川) | 中国 カナダ ニュージーランド |
| 特徴 | 輝きが強く硬度が高い | 繊維状の組織が絡み合い、粘り強い |
かつてはどちらも「翡翠」として扱われてきましたが、現代の宝石学では全く別の鉱物として区別されています。ここを正しく理解することが、価値を見極める第一歩です。詳しくみていきましょう。
ジェダイト(硬玉/ヒスイ輝石)

宝石市場において「本物の翡翠」として扱われ、高額査定の対象となるのがこの「ジェダイト(硬玉)」です。
資産価値が非常に高いのが特徴で、主な産地はミャンマーや日本の新潟県糸魚川などが知られています。特に「ろうかん」と呼ばれるような色鮮やかで透明度の高い個体であれば、1カラットあたり数十万円以上の値がつくことも珍しくありません。
ジェダイトは鉱物として非常に硬いだけでなく、結晶が複雑に絡み合っているため、ダイヤモンドをも凌ぐ靭性(じんせい=割れにくさ)を兼ね備えているのが大きな特徴です。
ネフライト(軟玉/角閃石)

一方、見た目はジェダイトによく似ていますが、鉱物学的な性質が全く異なるのが「ネフライト(軟玉)」です。残念ながら、宝石としての価値はジェダイトに比べて低くなる傾向があります。
主な産地は中国・ロシア・カナダ・ニュージーランドなどで、繊維状の組織が緻密に絡み合っているため、非常に丈夫な石として知られています。
その耐久性の高さから、中国では古くから細かな装飾を施す「彫刻工芸品」の材料として重宝されてきました。
翡翠の価値を左右するランク|A貨・B貨・C貨

翡翠が天然で美しい状態なのは極めて稀です。そのため、流通している翡翠の多くは、何らかの加工が施されています。この加工内容によっても、宝石としての価値に大きな差が出るのです。
ここからは、翡翠のランクを左右する「A貨」「B貨」「C貨」について、簡単にみていきましょう。
A貨(天然無処理翡翠)

「A貨翡翠」は、研磨以外の手を加えていない、完全な天然翡翠です。最も価値が高く、経年変化もありません。時間の経過とともに輝きを増すとさえ言われ、資産価値が非常に安定しています。
B貨(樹脂含浸翡翠)

「B貨翡翠」は、天然の翡翠を酸性の液体に浸して不純物を取り除き、空いた隙間に「エポキシ樹脂(プラスチック)」を染み込ませたものです。
見た目は非常に透明感があり美しく見えますが、中身はスカスカの石を樹脂で固めた状態になります。数年経つと樹脂が劣化して黄色く変色し、表面にひび割れが生じるのが難点です。そのため、買取相場は天然翡翠(A貨)の数十分の一まで下がります。
C貨(着色翡翠)

「C貨翡翠」は、天然の翡翠(または色の薄い石)を染料で緑色に染めたものです。色が不自然に鮮やかで、プロがルーペで見れば色の溜まりが確認できます。宝石としての価値はほぼなく、残念ながら装飾品としての価値しかありません。
なお、A貨・B貨・C貨の見分け方については、「【翡翠のABC貨とは?】プロが教える見分け方と価値の違い|宝石鑑定士が徹底解説」で詳しく解説しています。
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要注意!「ヒスイ」の名前が付いた偽物たち

翡翠は非常に人気があるため、名前に「ヒスイ」という言葉を含ませることで、価値があるように見せかけた石が大量に存在します。
まずは、翡翠の偽物といわれる以下の5つの石を把握しておきましょう。
| 名称 | 実際の鉱物や素材 | 宝石としての価値 |
|---|---|---|
| マレーシアジェイド | クォーツァイト(石英) | なし(枠の貴金属のみ) 染色の模造品 |
| インドヒスイ | アベンチュリン | なし(枠の貴金属のみ) 水晶(天然石)としての扱い |
| 台湾ヒスイ | ネフライト | 低い、基本は枠の貴金属のみ 非常に大粒で彫刻が美しい場合のみ加算 |
| アマゾンジェイド | アマゾナイト | なし(枠の貴金属のみ) 希少石ではない |
| キツネ石 | 翡翠に似た岩石 | 買取不可 |
マレーシアジェイド(染色クォーツァイト)
「マレーシアジェイド」は、白っぽい「クォーツァイト(石英)」を緑色に染めたものです。非常に安価で、観光地の土産物屋などで「本翡翠」と混同して販売されるケースも少なくありません。
インドヒスイ(アベンチュリン)
「インドヒスイ」は、実際には水晶の仲間である「アベンチュリン」という天然石です。名前に「ヒスイ」と付いていますが、内部に雲母の結晶を含み、キラキラとした輝き(アベンチュレッセンス)が見られる特徴があります。
台湾ヒスイ(ネフライト)
「台湾ヒスイ」は、先ほど解説した「ネフライト(軟玉)」を指す商業名です。かつては台湾で大量に産出されたため、この名で親しまれてきました。
台湾ヒスイは非常に丈夫な石で、中国では歴史的な価値が認められています。ただし、現在の日本の宝石買取市場においては、高額査定の対象となる「本翡翠(ジェダイト)」とは明確に区別して取り扱われます。
アマゾンジェイド(アマゾナイト)
「アマゾンジェイド」は、和名を「天河石(てんがせき)」と呼ぶ、微斜長石(マイクロクリン)の一種です。明るい青緑色が翡翠に似ているためにこの名で呼ばれますが、硬度も化学成分も全く異なる別の鉱物になります。
キツネ石(翡翠に似た岩石の総称)
「キツネ石」は、翡翠に似た岩石の総称で、「キツネに化かされたように間違える」ことが名前の由来です。翡翠の産地である新潟県糸魚川などで、本物と間違えやすい石を総称してキツネ石と呼びます。
【プロ直伝】翡翠の本物・偽物の見分け方|自宅でできる4つのチェック

実は、専門的な鑑定機材がないご家庭でも、ある程度の推測ができる「簡易チェックポイント」があります。
- 比重(重さ)を確認する
- 表面の「光沢」を観察する
- 温度の変化を感じる
- ペンライトで透過させる
ただし、近年の技術は非常に巧妙ですので、あくまで目安としてお考えください。
比重(重さ)を確認する
ジェダイトは密度が非常に高いため、手のひらに乗せたときに「見た目以上のずっしり感」があります。ガラスやプラスチックの模造品であれば、手にした瞬間にスカスカとした軽さを感じるはずです。
表面の「光沢」を観察する
本物の翡翠は、ダイヤモンドのような鋭い輝きではなく、しっとりとした「油を塗ったような光沢」を放ちます。
また、表面をルーペで観察した際、オレンジの皮のような微細な凹凸(オレンジピール)が見えるのは、硬玉特有の結晶構造によるものだと判断でき、本物の可能性を高めます。
温度の変化を感じる
本物の翡翠は熱伝導率が良いため、触れた瞬間に「ひんやり」とした冷たさを感じます。また、手のひらで温めても、ガラスなどに比べて温まりにくいという性質があります。
この独特の清涼感は、結晶が緻密に構成されている天然石ならではの特徴です。一度温まると冷めにくいプラスチックなどの樹脂製品とは、熱の伝わり方が根本的に異なります。
ペンライトで透過させる
暗い場所で、石の裏側からペンライトを当ててみてください。
本物の翡翠は、内部に繊維が複雑に絡み合ったような、モヤモヤとした模様が見えます。一方ガラス製の偽物は、内部が均一で綺麗すぎたり、あるいは小さな「気泡」が見えたりします。気泡が一つでもあれば、それは間違いなく人工物です。
プロでも難しい「B貨」の判別|セルフチェックの限界

ネットでは、以下のような見分け方も紹介されていますが、これらは非常に危険です。もし本物であった場合は、資産価値をゼロにするリスクがあるため、絶対に避けてください。
- 髪の毛を巻いて焼く
- 石を叩いて音を聞く
- ナイフなどで傷をつけてみる
特に、近年の「B貨(樹脂含浸)」は非常に精巧で、プロの鑑定士がルーペで見ても、あるいは最新の分析装置を使わなければ判別できないケースが増えています。素人判断で「本物だ」と思い込み、フリマアプリなどで売却してトラブルになるケースも後を絶ちません。
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翡翠を1円でも高く売るための3つのコツ

大切にしてきた翡翠を正しく評価してもらうためには、以下の3点が重要です。
- 鑑別書の有無
- 産地の特定
- 宝石専門店での査定
鑑別書の有無
中央宝石研究所(CGL)など、信頼できる機関が発行した「天然ひすい(ジェダイト)」の証明書があれば、それだけでプラス査定の大きな要因となります。特に「処理の有無(A貨かどうか)」が明記されているものは、数万円〜数十万円の価格差を生みます。
産地の特定
翡翠は産地が非常に重要です。ミャンマーの特定の鉱山で採れた、エメラルドのような深い緑と透明感を併せ持つ「ろうかん」と呼ばれる最高級品は、現在世界中で奪い合いとなっており、価格が高騰しています。
なお、ろうかん翡翠の詳しい解説については、「ろうかん翡翠(インペリアルジェード)とは?価値・相場・見分け方と高く売るための査定ポイント」の記事をご覧ください。
宝石専門店での査定
翡翠は査定が極めて難しいため、経験の浅い買取店では「リスクを避けて安く見積もる」という傾向があります。「おもいお」のように宝石を専門に扱い、中国やアジア圏など翡翠の需要が最も高い市場に販路を持っている店を選ぶことが、高価買取への最短距離です。
よくある質問|翡翠の偽物・本物の見分け方

Q. 翡翠の偽物を見分けるシンプルな方法はありますか?
A. 比重・光沢・温度・透過光の4つを順に確認するのが最も簡単です。
ただし、近年のB貨(樹脂含浸処理)はこれらすべての項目で本物と区別がつかないことが多いため、確証を得るには鑑別書または専門店の検査が必要です。
Q. 本物の翡翠(ジェダイト)の特徴は何ですか?
A. しっとりした油状の光沢、ひんやりした熱伝導、見た目以上のずっしり感の3つが主な特徴です。
これに加えて、ペンライトで透過させたときに繊維状のモヤモヤが見えれば、本物の可能性がさらに高まります。気泡が見えた場合はガラス模造品です。
Q. マレーシアジェイドは翡翠の偽物ですか?
A. はい、本翡翠とは別物の染色クォーツァイト(石英)です。
名前に「ジェイド」が付くため翡翠と混同されますが、宝石としての価値はありません。ただし、貴金属の枠が付いている場合は、その部分のみ買取対象になります。
Q. 鑑別書がなくても翡翠を売れますか?
A. はい、おもいおでは鑑別書がなくても買取可能です。
GIA-GG鑑定士が赤外線分光分析装置で樹脂含浸の有無を確認し、A貨・B貨を正確に判別します。鑑別書を紛失された古い指輪や、相続で受け取った翡翠も、状態に関わらず無料で査定いたします。
Q. B貨の翡翠でも買取してもらえますか?
A. はい、B貨もデザインや製品状態によっては買取対象となります。
A貨に比べて評価額は下がりますが、ブランドや貴金属の枠、メレダイヤなどの脇石が付いていれば、それらを加算評価いたします。
Q. ペンライトを当てて気泡が見えました。これは偽物ですか?
A. はい、気泡が確認できれば人工物(ガラスやプラスチック)の可能性が極めて高いです。
天然の翡翠(ジェダイト・ネフライトとも)は鉱物結晶であり、内部に気泡を含むことはありません。ただし、傷や内包物との見分けが難しい場合もあるため、判断に迷ったら専門店にお持ちください。
おもいお銀座店鑑定士からのコメント

翡翠は見た目だけでは絶対に分かりません。
「母が大切にしていた本物の翡翠です」とお持ちいただいた指輪が、調べるとマレーシアジェイドだった、というケースは月に何件もあります。逆に「古いから価値はないだろう」と諦めかけていたバングルが、A貨のろうかんで数十万円の査定になることもあるのです。
ご自身で判別がつかないときこそ、宝石を専門に扱う鑑定士のもとへ確かめにいらしてください。
まとめ|翡翠の偽物の見分け方は4ステップ。確証を得るならGIA鑑定士へ

ここまでお伝えしてきたように、翡翠の偽物の見分け方は、自宅では比重・光沢・温度・透過光の4ステップで推測できます。マレーシアジェイドやインドヒスイなど「ヒスイ」の名が付く模造品も、これらのチェックで多くは絞り込めます。
ただし、近年のB貨(樹脂含浸処理)は精巧で、プロでも肉眼判別が難しいのが現状です。「古いから価値はない」「自分で判断できた」と思って手放してしまうと、本来の価値を失うことになりかねません。
「おもいお」には、GIA(米国宝石学会)などの資格を持つ、宝石査定のプロフェッショナルが在籍しています。他店では「鑑別書がないと買い取れない」「よくわからないから安く買い叩かれた」という経験をされた方も、ぜひ一度当店へご相談ください。
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