- 2026/08/31
5万円の中古リングが鑑別で天然トルマリン|その指輪、石まで査定されていますか?
タンスの奥に、何の石が付いているのか分からない指輪が眠っていませんか。母から譲り受けたけれど、鑑別書も箱も見当たらない。そんなジュエリーをお持ちの方は少なくありません。
2026年8月、中古店で5万円で販売されていたリングを鑑別に出したところ、中央の石が天然のトルマリンだったという投稿がSNSで大きな話題になりました。
この記事では、そのニュースの内容と、おもいおが実際の買取品を使って行った試算をご紹介します。宝石の査定では何を見ているのか、手放す前に何を確かめておくとよいのか。ぜひ最後までお読みください。
目次
5万円のリングが鑑別で天然トルマリンと判明、SNSで話題に

2026年8月24日、ねとらぼが一つの投稿を報じました。中古店で5万円で販売されていた、青緑色の石が付いたリング。購入した方が鑑別に出したところ、中央の石が天然のトルマリンであることが分かった、という内容です。
この投稿は大きな反響を呼び、ねとらぼの記事掲載時点で、X(旧Twitter)で2960万回以上表示され、約8000件の「いいね」を集めていました。
ただし注意しておきたい点があります。同記事には「含銅量や産地、成分などは調べてもらっていない」と明記されています。確認されたのは天然のトルマリンであることまでで、パライバトルマリンだと確定したわけではありません。
また、以前の持ち主がその石の種類を知っていたのか、どのような査定が行われたのかも分かっていません。ですからこのニュースは、どこかで宝石が正しく評価されなかった証拠、というわけではないのです。
それでもこの話題は、一つのことを考えさせてくれます。宝石の価値は、誰かがそれを見て評価しなければ、査定額には現れないということです。
同じリングでも、石まで評価するかどうかで査定額は変わる

おもいおが2025年9月19日に買い取ったパライバトルマリンの指輪
指輪やネックレスは、貴金属の部分と、留められた宝石でできています。このうち貴金属は、重さと単価が分かれば、おおよその金額を計算できます。
けれども宝石は違います。とくに中央に留められた大きめの石は、評価するかどうかで金額が大きく変わることがあります。では実際に、どのくらいの差が生まれるのでしょうか。
実際の買取品で試算してみました
おもいおが2025年9月19日に買い取った、一点のリングで考えてみます。
- 素材:Pt900(プラチナ)/ブランド名なし/付属品なし
- 石:パライバトルマリン0.59ct、ダイヤモンド0.73ct
- 総重量:5.7g
- 実際の買取参考価格:350,000円
このリングについて、中央のパライバトルマリンを評価せず、プラチナ部分とメレダイヤ(小粒のダイヤモンド)だけで査定したと仮定して計算してみます。
まず、石の重さを差し引いて、プラチナ部分の重量を求めます。
- 石の合計:0.59ct+0.73ct=1.32ct
- 1ct=0.2gなので、1.32ct×0.2g=0.264g
- プラチナ部分:5.7g-0.264g=約5.436g
このプラチナ部分を、2025年9月19日におもいおが参照していた評価単価(Pt900・1gあたり6,556円)で計算します。
- Pt900部分:5.436g×6,556円=約35,638円
- メレダイヤ:0.73ct×5,000円=約3,650円
- 合計:約39,288円
なお、メレダイヤの1カラットあたり5,000円は、今回の比較のために置いた仮定です。業界の公表基準ではありません。一方、中央石を含めジュエリー全体を評価した実際の買取参考価格は、350,000円でした。その差は約8.9倍です。
ただし、大切な点があります。この約31万円の差額のすべてが、パライバトルマリン一石の評価額というわけではありません。実際の査定額には、ジュエリーとしての状態やデザインなども含まれているからです。
それでも注目したい数字があります。中央のパライバトルマリンは0.59ct、重さにすると約0.12g。リング全体5.7gの、わずか2%ほどです。
これほど小さな石であっても、宝石として確かめ、評価の対象に含めるかどうかが、ジュエリー全体の査定では大きな意味を持ちます。だからこそ、お手元のジュエリーを手放す前に、石も見てもらえるのかを確かめておく意味があるのです。
おもいおが選ばれる理由

長く大切にされてきたジュエリーをお預かりするうえで、おもいおが大切にしている点を3つご紹介します。
1. カラーストーンを見られる鑑定士が在籍しています
おもいおには、GIA(Gemological Institute of America)のGraduate Gemologist(G.G.)ディプロマ取得者が在籍しています。
ダイヤモンドと違い、カラーストーンには「これだけ見れば分かる」という単純な指標がありません。石の種類、色、透明度、処理の有無、産地に関する情報、品質、そしてそのときの需要。こうした要素を総合して評価します。
また、トルマリンのように、見た目が似ていても評価が大きく変わる石は少なくありません。だからこそ、専門的な知識を持つ鑑定士が実際に見ることに意味があります。
2. 海外の需要も踏まえた評価
おもいおは、アジアや欧米にも販路を持っています。国内だけでは評価が難しい持ち物も、海外での需要を踏まえてお値段をお出しできる場合があります。
パライバトルマリンをはじめとするカラーストーンは、専門的な知識や市場動向を踏まえた評価が必要です。海外にも目を向けることで、評価につながることがあります。
3. ブランド名や鑑別書がなくても、石そのものを見ます
今回試算に使ったリングは、ブランド名がなく、付属品もありませんでした。それでも、留められた宝石を評価の対象に含めて査定しています。
ブランドのジュエリーではないから、鑑別書が見当たらないから。そうした理由で、宝石そのものの価値がなくなるわけではありません。
手放す前にできる3つのこと

お手元のジュエリーを見てもらう前に、できることがあります。
- 鑑別書や付属品があれば探しておく
- 石を外したり、無理な洗浄をしたりしない
- 査定時に「この金額には、中央の宝石の評価も含まれていますか?」と確認する
鑑別書や購入時の箱が見つかれば査定の手がかりになりますが、見当たらなくても問題ありません。
お手入れは、柔らかい布で軽く拭く程度にとどめてください。市販の洗浄剤や超音波洗浄機は、石の種類によっては傷めてしまうことがあります。石を外して貴金属だけにするのも避けてください。ジュエリー全体を見ることで、評価できる範囲が広がります。無理なお手入れは禁物です。
そして3つ目が、今回いちばんお伝えしたいことです。
【査定を受けるときに、聞いてみてください】
「この査定額には、中央の宝石の評価も入っていますか?」
この一言で、貴金属だけの金額なのか、石まで含めた金額なのかがはっきりします。
まとめ|まずは、何が留められているのかを確かめることから

中古店で見つかったリングが天然トルマリンだったというニュースは、宝石の価値について考えるきっかけになりました。宝石は、評価されなければ査定額には現れません。
「何の石か分からない」「鑑別書をなくしてしまった」「ブランドのものではないから」。そうした理由で、しまったままになっているジュエリーはありませんか。
おもいおでは、店頭(銀座本店・築地店/築地店は完全予約制)のほか、宅配買取・出張買取・LINE査定でご相談を承っています。査定料・宅配送料・キャンセル料はいただきません。
売るかどうかはその後で構いません。まずは、何が留められているのかを確かめることから始めてみませんか。



